Q4. 年金には積立方式と賦課方式という二つの運営方法があります。あなたはどちらの仕組みが合理的だと思う?
- 賦課方式
- 積立方式
正解!
不正解...
正解は「賦課方式」です。
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年金には積立方式(自分で貯めたものを将来の自分が受け取る)と賦課方式(支払った年金保険料は現在の高齢者の年金に充てられる)という二つの運営方法があります。
積立方式の問題点は、
- 将来インフレなどで積立額がどうなっているのかわからない
- 制度開始時にすでに高齢の人は過去の積み立てがないので、無年金や低年金になってしまうため、現役世代は今の高齢者の分と自分の将来の分との二重の負担を負うことになる
- 想定より長生きすると積立金がなくなってしまう恐れがある
などが挙げられます。
これらの点について、賦課方式だと、
- 無年金や低年金が出ないため、今すぐ制度開始できる
- 積立金の運用が不要、インフレや経済変動から受ける影響も少ない
- 長寿・高齢化に対して積立方式ほど悪影響が出ない
と考えられます。そのため、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど多くの国が賦課方式で運営されています。
日本の公的年金制度は、現役世代の保険料負担で高齢者世代を支える賦課方式です。高齢世代が少なく、現役世代の保険料が余っていた時代はそれを積み立ててきましたので、「修正積立方式」と呼びます。このため、賦課方式としてはありえないくらいの積立残高があるため(現在の積立金は200兆円超)、日本の年金は積立方式だと誤解する人もいました。そんな専門家に「年金の債務超過論」が叫ばれたわけです。みなさんは正しく理解してくださいね。
日本の公的年金制度は、現役世代の保険料負担で高齢者世代を支える賦課方式です。